東扇島の渚にて(第211回)

川崎市の東扇島に防災公園ができたということで視察させていただいた。
川崎駅からバス代片道200円である。
東扇島には橋梁がなく海底トンネルで渡る。
途中さまざまな企業の倉庫やら川崎マリオンなどを経て東公園前に着く。
なるほど立派な防災公園である。
ヘリポートがあり、食糧や資機材の備蓄倉庫があり、海上から物資の補給を受けることのできる小さな湾の中にはちょっとした渚まである。
渚に立つと少し霞んでいるものの北北東に『海ほたる』が見える。
遥かに『海ほたる』が見えた瞬間、私の関心はすでに防災公園そのものよりも、東扇島の成り立ちに向けられていた。
ここに広大な埋立地があり、海底トンネルまで掘って市街地とつながっている。
どれほどの投資額だったろうか?誰が負担したのだろうか?いずれにしても巨費と相当の時間をかけて造り上げた土地だ。
その高価な土地に広大な防災公園がある。単なる公園では説明が難しかったのだろうな、というものだった。
東京湾を埋め立てて海底トンネル(や橋梁)を通して企業を誘致する。これが都市経営の基本的パターンだったときがあった。
もしかしたら、この島ではこのパターンが踏襲できなかったのかもしれないと思ったのだ。
もちろん私の見立て違いかもしれない。素人の浅はかな見方なのに違いない。
結局、このことは未だに確認することができないでいる。