子ども手当のブラックボックス(第354回)

かねてより民主党の「子ども手当」は、公明党の「児童手当」のパクリだと言ってきた。
したがって、公明党が民主党の「子ども手当」にすり寄ったという言われ方をするのはおかしな話である。
その理由を述べてみたい。
それは、「子ども手当法案」が児童手当制度の枠組みをそのまま残している児童手当の改訂版だからである。
この際はっきりさせておかねばならない点は、民主党の児童手当に対するこれまでの対応だ。
児童手当の2000年改正は義務教育就学前の子どもに対象範囲を拡大するものだった。
これにより支給児童は240万人から578万人に2.4倍増したのだが、民主党はこの法案改正に反対した。
2004年改正は支給対象児童を小学校3学年修了前まで拡大するもので、これにより対象児童は677万人に増えるのだが、民主党は反対した。
委員会採決時には欠席した。
2006年改正は小学校6学年修了前まで対象範囲を拡大し、支給児童数は1310万人になるものだったが民主党は反対した。
このときの改正案では所得制限も緩和され、支給率が85%から90%へ増加している。
2007年改正では三歳未満児の手当額を一律1万円に増額するものだったが、民主党は反対した。
このように児童手当の改正に、反対、反対、反対、反対としてきて、いきなりマニフェストで「子ども手当」を支給すると言い出した。
そして政権を取ったら、「子ども手当法案」ではなく、児童手当を改正した内容の法案を出してきたのである。
何がどうなっているのかまったく分らない。原理原則がさっぱりわからない。
民主党はまさにブラックボックスなのである。